気を付けよう、世の中なにが起こるかわからない 第1章 5.部屋の選択 | Trend_Antenna

気を付けよう、世の中なにが起こるかわからない 第1章 5.部屋の選択

病院の朝は早い、午前6時には部屋の電気がつき看護師さんが起こしてくれる。

私はコロナの事が怖い事と、他の事情もあり大部屋から個室に移りたい希望を伝えた。

しばらくすると、空いているのは12100円(テレビ・トイレ・シャワー付)個室で、

一般的な8800円(テレビ・トイレ付)個室は空きがないとの事だった。

幸いな事に午前中に12100円の部屋に入れる事が決まり移動できた。

考えてみると入院するのは27年前の長女の出産の時(大部屋)と

23年前の長男の出産の時(大部屋)の2回以来である。

これは自論だが若い頃の私なら迷わず大部屋を選択したと思う。

しかし58歳にもなると人生経験を重ね、良い事も悪い事も知り、楽をする事も身につけた。

そんな私が入院して一番に考えた事は、【人生で怪我をして入院するなんて、そうそうあるも

んじゃない。生命保険も長い間払ってきたのだし、少しぐらいは贅沢しよう】と思ったのだ。

そして予想以上に広く綺麗な個室で嬉しかった私は調子に乗りまくり、

『怪我して痛くて恥ずかしかったけど、考え様によっては3食付きのホテルじゃん』などと

お気楽な気持ち全開になっていた。

そんなこんなで夕方になると、今度は8800円の個室が空きましたとの知らせが入った。

実は12100円の部屋に移動する時に、8800円の部屋が空いたらお願いしますと頼んで

おいたのだ。

それにしても、その日の内に移動になるとは、『はやっ!』とは思ったが、

広さは殆ど変わらないし、シャワーが無いだけで安い部屋だし、

前の部屋より夜景が綺麗だし、色々あったけど一件落着かなとホッとして、

バタバタした2日目が過ぎていったのである。

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